今月に入って蒸し暑さにやられた。足はむくみ、自分の足であって自分のものでないような、ぼわ~んとした熱い感覚・・・。なんともやり場がないだるさだ。夕方は特にひどく、指の感覚はなくなってドラえもんの手足のような、まあるい足で立っているような気がしてくるほどだ。
ソファでごろんとするときは、足をふくらはぎからソファの背にもたせ掛ける。ものすごく行儀が悪いとわかっているがどうにもならない。一番足にとって楽な姿勢なのだから。夜寝るときも足を高くしてみるのはもちろん、やり場を探すように熱い足を布団から斜めにだしてみたりと甚だしく寝相が悪い。100年の恋も冷めるような姿だろうが、そうしてでも脱ぎ捨てたくてたまらないだるさである。
足のむくみの辛さは、痛いとか痒いとか直接的な不快ではない。感覚は鈍いのに熱を持っているようで、まるで借り物のような足だ。立ち仕事をしている女性が「足がむくむ」とか「夕方はパンプスが履けない」というのを聞いても、若い頃はさっぱりわからなかった。今になって思う。痛いとかじゃなくても、つらくてたまらない症状だったんだな・・・と。
しかし、これって心臓がへたってきたのかしら。心臓のポンプが弱くなって足まで行った血液が戻って来られないのかも・・・。リンパに水分が戻らないのがむくみの原因とよくいうよね。
顔のマッサージとかでも、「老廃物をここからリンパに流してあげて・・・」とやってるでしょ。白髪が増えてお肌がたるんで、お尻も垂れて・・・なんて外見の衰えばかり気にしていたが、心臓が老化してる?!エンジンが老化してるってかなりショックなことだ。、かといって心臓取り換えるわけにいかないしね・・・。
我が家の給湯器が最近また調子がよくない。シャワーを使っていても、暖まったお湯が急に冷めたりする。
2年ほど前、全くお湯にならなくなって原因と言われた部分だけを交換をした。全部取り換えると我が家の場合は総額50万ほどするという見積もりにびっくり!「今回は壊れたところだけ交換して・・・」とお願いし、調子は持ち直した。
しかし、その時メンテナンスの人に言われた言葉は忘れられない。
「壊れた部分だけ直せばいいんじゃない?と思われがちですが、全体が老化しているのです。
ということは、ここだけ新しくなると、今までは持ちつもたれつ動いていたのに、そこだけ元気いっぱいに動くんです。周りのことなんかお構いなしですよ。すると周りは元気に動いているこの部分に振り回されて、そんなペースでは動けないのに無理やり動かされるんですよ。そうなると無理がたたって、こっちがダウン、あっちがダウンとなってくるわけです。その都度部分交換していても、もともと全体が寿命なので、遅かれ早かれ全とっかえになるのは目に見えています。いつまでもつかは全くわかりません。一年もつかもしれませんし、今晩ダメになるかもしれません。そうなると不経済になるのであまり部分交換はお勧めしないのです。」
言われて見ればごく当たり前のことだ。しかし、それまで「一部分がちょっと壊れただけで全とっかえだなんてカモにされてるわ」と悪い印象しか持てず、強く「NO!」と言える私でいようと思っていた。しかし、こんなにわかりやすく、こんなに腑に落ちる言葉で説明されると、セールスであってもセールスだけのこととは思えなくなる。なるほどね・・・と前向きに検討しようと思うものだ。
しかし、まあそうはいっても、50万もポンと出せる余裕はなかったので、その時は4000円ほどで新しい部品と交換した。
結果的にはそれから2年以上も持った。我が家の給湯器にやって来た新参者は、周りに気配りのできる若者であり、古株は若者を受け入れるだけの気力体力を温存していた元気な年配者だったのだろう。
こうして「老若わきあいあいチーム」でいてくれたが、新入りに歩調を合わせようと踏ん張ってくれていた年配者も、そろそろ引退を願い出始めたのかもしれない。
私の体も「わきあいあいチーム」でお互いに足りないところを補い合って私を生かしてくれている。どこかが必要以上に元気、という箇所はこの歳となってはないだろうが、強い所、弱い所があるだろう。弱い所のために強い所は多少無理をしてでも補って、私を守っているに違いない。そうやって私という魂、それを守る器である体、それぞれが守り合って、この私を生かしている・・・。
そんな風に考えたことなど今まで一度もなかった。自分を二つに分けて考えるなんてね。
魂である私が、体である彼らの苦労を癒すために体をいたわろうとするなんてね。
「魂と肉体」と表現されるけれど、それぞれが互いを守り合って私を生かしてる、という考え方は面白い自己発見となる。
取りあえず、塩分控えめ、脂肪控えめ、糖分控えめの健康的な食事と適度な運動、質の良い睡眠、ということが必要だね。
私の場合は塩分と糖分に注意かな。
少しでも彼らの何十年にもわたる努力に、魂は応えていかなくちゃね。
そんなことを給湯器のガンバリから感じるのはヘンかしら。