封筒から感じる心配り

日々買ってくるものの中で、私にとって一番厄介な分別を強いられるのはペットボトルである。
以前も書いたことがあるが、ペットボトルの周りを覆っているプラスチックのフィルムは、つるっと剥がせる柔らかいものを採用しているメーカーもある一方で、硬くてミシン目もわかりにくい、剥がすのに顔を真っ赤にして頑張らなければならないようなメーカーのものもある。そんなメーカーは「何考えてるんだ!」といつも腹立たしいし、つるっと剥がせるメーカーには「あんたはエライ!もっと出世するよ!」とペットボトルにまで褒めてやりたくなる。

日々配達される郵便物のなかで、私にとって一番厄介な分別を強いられるのは透明なセロファンなどの窓がついた封筒である。
この窓を分別するために封筒の中に手をつっこみ、糊付けされている部分からぴらぴらと伸ばした指で剥がして、紙ごみと不燃ごみに仕分けなくてはならないからだ。
いつも腹が立つ。何のために窓を作るのか、どうして紙素材の窓はできないのか、と。

ところが今日、あっぱれな窓付き封筒の郵便物が我が家にやって来た。「また窓付きだ・・・」と最初思ったのだが、よく見ると封筒の左上の角に丸くミシン目が入っている。Open と書いてある横には「引っ張るだけで簡単開封」と添え書きもある。

① 角の部分を破る
② 点字矢印の方向に引き上げると開封できます

何だろう・・・?と指示通りに左端の丸くカーブしているミシン目を破ってみるとその勢いのまま、あれれれれ~!? チチチチチチーッと右へ向かって糸のような極細の紙が引かれていき・・・気がついたら開封完了。
一瞬、ぽけーっとしてしまった。何だったんだ?という感じである。そして我に返り、拍手喝采となった。
玉子のパックを開けるときと同じである。テープを持って引っ張ると、微かな抵抗感を感じながらチチチチチチーッと引っ張りパックが開くのと同じ要領だ。
開ける工夫も素晴らしいと思ったが、窓の下には「分別の要らない紙素材『グラシン』を使っています」とある。
ブラボー!!である。完璧である!! この封筒を作った会社はいったいどこなんだ?という気持ちと同時に、この封筒を採用した送り主「東急リバブル」に「あんたはエライ!もっと出世するよ!」と褒めてやりたくなった。

受け取った人への配慮、そして環境への配慮あってのこの封筒である。私は初めて受け取り感動したが、実はよくある封筒なんだろうか?
でもとにかく、私はこれこそ『おもてなし』の、日本らしい心配りだろうと感じた。見えない相手へのコツコツとした心配りが、海外から愛され、信頼される日本となるのだと思う。
日本人として、なんだかとても誇らしい気持ちになった封筒である。

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