タヌキのクマ

誰にでもみんなご自慢のチャームポイントがあると思うが、私の場合強いて言うなら「目」なんだそうだ。まあ、そうだろう。顎が細い口元美人でもないし、首が長くきれいに伸びているわけでもないし、鼻がすっと通った横顔美人でもないのだから、残ってるパーツは目だけしかないもの。ボタンのような目と形容されたときは「いやーそれほどでも・・・」と思った。牡丹の花だと思ってね。単にbutton だとわかって、がっかりを通り越し、初めてちょっとコンプレックスになった。

そんな風に、私は昔から丸くて大きな二重の目で「ドングリまなこ」と言われたりもするが、さほどひどいコンプレックスも感じず、チャームポイントだという親の言葉を真に受けて元気に成長してきた。
大人になると、まつ毛が短いのが寂しいなあと思ったけれど、つけまつげなど怖くてできなかったし、母は「やめなさい。ひまわりみたいになっちゃうよ」と言った。結局、目のお化粧が流行っていても、私は眉毛はきちんと書くだけで、目のお化粧はほとんどせず、視力が悪くてよく見えないのに、「見よう見よう」と目をぱちぱちさせて暮らしているうちに年をとり、40をやや過ぎたある日突然、「すっごいクマ・・・」と夫にいわれるようになってしまった。今じゃドングリまなこのタヌキ目だ。下瞼はたるんでいないし、目の周りはまだ張りが残っている。だが、下瞼は血液の色が青く見えているというのか、お化粧で隠すこともできないような色をしている。

「私、疲れてます・・・」「私、眠れていません・・・」とアピールしているみたいで気になってはいるけれど、自分は目が悪いので、鏡で露骨に自分の顔を見ることはなく、おかげでそれほど気にもしていなかった。ところが先日、自動車免許の更新でメガネをつくり、自分の顔を見て大ショックだった。メガネというのは掛けるもんじゃないね。「知らぬが仏」だった。
でも、「もーいいよ、どうせ年なんだし、誰も私の事なんて見てくれてなんていないんだしさ」と、内心の気持ちなんて誰にも言わず、一人しょぼんとしていたら、夫がDVDを買ってきてくれた。その名は


もう目の下のクマで悩まない!たるみやシワも改善!目元美人を叶える方法
」。

どうなんだろう、世の女性たちよ。こういうDVDを夫が買ってきてくれたら、喜ぶべき?怒るべき?
夫は真意を言わない。でもいつも「すっごいクマ!」とずけずけ言ってきたんだから、まあ真意はソコだよね。
とにかくDVDでどうにかなるクマとも思えないが、試さないと夫にも悪いので見てみた。

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結論。
効果が期待できるかはクマレベルだろうけれど、役には立ちそうだった。体のコリなどが原因で新鮮な酸素がおめめに来ていないのがクマの原因と言うことで、マッサージや目のストレッチ、マスク、食事内容、睡眠の良し悪しなどを丁寧に解説してくれている。
何より、解説をしてくれているエステティシャンの松坂先生の語り口がとってもやわらかで、優しくて、それだけでふわーっと体がぽかぽかしてくるというのか、気持ちよく癒された。催眠術にかかりそうな心地いい声の語りで、クマなんてどっか消えちゃいそうな感じだ。

いいDVDだったよ、と夫に言うと「どう?それでどのくらいで直りそう?」ときた・・・。
2週間くらいで、と先生は話されていたが、私のクマは大関級だからなあ。「さあ・・・」としか答えられない。
しかし、腹立つってほどじゃないが、この夫の言動、優しいのか無神経なのかワザとなのか、判断に苦しむ・・・。私も「もう加齢臭なんてサヨナラ!」とか「もう薄毛で悩まない!あなたの頭もこれでフサフサに・・・」とかのDVD、プレゼントしてあげようかしら。そして言うんだ。
「どう?それでどのくらいで直りそう?」
って。
まあ、いつもイヤホンとか、さりげなく私の欲しそうなものを買ってきてくれるんだから、夫の場合は良い方に考えるのが正解なんだとわかるけど、ちょっと複雑、かつ、ビミョーな気持ち・・・。

ここのところ偶然にも、血行不良というのはいろんな形で影響が出るんだということを、あちこちで教えられた。近眼も血行不良、乱視も血行不良だとメガネ屋で言われたばかりである。
良く食べ、良く寝て、スマホばっかりいじらない。運動は欠かさずに健康的な生活をする。これが何事にも大事なんだね。

ずっと昔、ケニアだったかしら、アフリカ出身のタレント、オスマン・サンコン氏が、「サバンナでチーターを見ていたから視力が6.0以上だったのに、東京へ来て視力が下がった」と言っていたのを聞いたことがある。昔はすごく遠い所にいるチーターと目が合ったんだって。
視力が落ちたといっても、普通の日本人より良かったように記憶しているが、アフリカで太陽が昇って起きて、太陽が沈んだら眠って・・・という生活をしていれば人間の目も驚異的な視力になるんだと驚いたし、反対に都会の生活していると、それほど目のいい人でも退化するんだなぁということを彼の話から知った。つまり人間は、限りなく順応できる力を持っている、ということなんだね。

タヌキ目のドングリまなこも、これから時々マッサージしよう。先生は「今日も頑張ってマッサージできた。昨日よりちょっときれいになったはず、と前向きに自分を褒めて、楽しくやってください」と言われた。

そうよ、どのくらいで直りそう?なんてプレッシャーかけないでちょうだい。ゆっくりやるからさ。

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