ニトリが中国にも、東京銀座にも出店したが、これから先、一年に平均20店舗をオープンさせ、100店舗まで店舗数を増やす予定だというニュースを見た。
車がない我が家は公共の交通機関か徒歩、または自転車しか移動手段はなく、駅から離れた所に立っていることの多いニトリには足を運べないため、いつもネットのお世話になっているが、このニュースを聞いて「よっしゃー、もっと駅近くか、できたら家の近くに来い!」と思った。
台所用品やインテリア雑貨など、お値段も手ごろで、質もまあまあなものが手に入るニトリが私は大好きだけど、ネットの買い物にはつきものの送料がひっかかって、ケチくさくも送料が無料になる金額まで、いつも欲しい物をリストに入れて温めている。たまに買いたかったものが待っている間に品切れになったりするが、残念におもうものの「どうしても欲しい物っていうんじゃないから、まあいいっかー」と、イソップの『きつねとブドウ』みたいに負け惜しみを一言心の中でつぶやいてから、さっさと諦めるように努力している。でも、今回は違った。温めモノがいっぱいになるのを待っているうちに、とっても魅力的なものが発売されていたようで、そのことに私が気づいた時には既にネット上で購入することができなくなってしまっていた。アメリカのキッチンブランドOXOの「ポップアップコンテナ」にそっくりさんの「ワンプッシュキャニスター」という密閉容器のことだ。
OXO大好きな私だけど、お値段が高くて手がなかなか出ないでいる「ポップアップコンテナ」が、まさに「お、ねだん以上…♪」で買える金額のそっくりさんだから、ニトリで見つけた人はそりゃ瀑買いしたのかもね。
ニトリに問い合わせメールしてみたところ、翌日には回答をもらえたけど、在庫切れなだけでなく「製造中止」だそう。。
それならば・・・!と意を決し、家から一番近くの、でも自転車で50分以上かかるかもしれないニトリまで行ってゲットしようと思ったけど、無駄足にならないように電話でお店に在庫を聞いてみた。そしたら、まだ残っているのは私が欲しい2種類のサイズの片方、それも1個だけで、他は在庫なしとのお返事だった。子どもの学校まで片道1.5キロ歩いただけで、その日は足がガクガクになるような足腰の弱った私に、弁当箱サイズの密閉容器1個のために1時間近くかけて自転車に乗って買いに行くのは無謀すぎるし、意味がなかった。だって、保存容器はいくつも必要だし、違う大きさの容器がパズルのように組み合わさって、高さがきれいに揃って、それではじめて満足いく見事な眺めになるんだから。
結局またOXOの夢は消え、いつもの台所のながめに戻った。
けど、売れに売れた商品なようなのに、どうして製造中止にまでなったんだろうか。OXOの半額かそれ以下の低価格だったワンプッシュキャニスター。実物は結局見ていないから、どの辺がOXOと違うのかはわからずじまいだったけど、トップを押すとプシュって密閉が解除され蓋が開く仕組みは同じらしく、これがOXOのポップアップコンテナの魅力だったわけだから、特許にでも引っかかったのかしら? ニトリは日本の会社なんだから、まさかどっかの国々みたいなモラルの欠けた商いはしていないと信じたい。
ワンプッシュキャニスター、今度ばかりは『きつねとブドウ』ができない。「きっと壊れやすかったかも」と考えようと思っても無理だ。
特許に引っかかったとか、リコールしなくちゃいけないくらい問題があった、とかでないなら、どうぞ再販してください!